飲食店のメニュー分析の方法であるABC分析の意味とそのやり方を解説
2024年6月21日リライト
皆さんの店ではメニューの入れ替えは、
どれくらいの頻度でやっていますか?
どの商品を入れるや外すの基準
はありますか?
このときに飲食店でよく用いられる
判断方法がABC分析です。
あなたも一度は耳にしたことがある
かもしれませんね。
今回の記事では、
ABC分析の意味、やり方、メリット、
デメリットについてお伝えいたします。
飲食店メニューのABC分析とは
ABC分析とは、
提供しているメニューのうちで、
1ヶ月で売れた順番に並べたもの
を言います。
全商品の売上に対しての比率を出し、
メニュー替え等の経営判断の指標と
します。
一般的に売上の割合として、
A群:70%以下のメニュー群
B群:71%~90%のメニュー群
C群:91%~100%のメニュー群
のグループに分けてあげます。
このABC分析は、
売上の80%を20%のメニューが占める
という
パレートの法則の考え方
に基づいています。
では実際に、
飲食店でABC分析をなぜ導入する
のでしょうか?
商品構成が、
売上高にどのように影響しているのか?
客観的に数値化して見る事ができるから
です。
体感でなんとなく出ているとか、
あまりでていないとかを判断するより、
数値化することができます。
数値化することで、
間違った判断をしてメニュー削除する
ことを防ぐことができます。
具体的なABC分析のやり方
では実際にどのようにABC分析をするのか
具体的なやり方をお伝えします。
1ヶ月の料理部門の総売上の金額で、
商品1品あたりの売上を割っていくと
1商品あたりの売上比率が出ます。
すべての商品の売上比率を出して、
1位から順番に最下位まで出します。
そして1位から順番に
パーセンテージを加算していきます。
弊社の場合累計で、
75%の商品をA部門、
95%のところまでをB部門、
残りをC部門とします。
ABC分析表から読める事として、
少数の商品で売上高の大部分を
占めている場合
※A部門の品目数が全体の30%未満の場合
- 店の特徴である看板商品が認知され売れている
- 調理オペレーションの効率が上がる
ことになり、
結果として人時売上高が上がります。
A部門が数多くの商品で構成されている
(A部門の品目数が全体の35%以上の場合)
店の特徴(オリジナリティ)が認知されていない。
調理作業が複雑になり提供時間がかかる。
以上がB部門です。
最後にC部門についてです。
売れ筋商品ではないので、
次回のメニュー改訂時に要検討
になります
ABC分析の結果、
メニューの絞り込みをすることで、
- お店のウリを明確にする
- 同じ食材で何種類もメニュー開発をする
- 食材のロスを減らす
ことができます。
もちろんメニューブックでの
掲載場所も大きく影響します。
売れている商品を更に売るために
トップページに掲載することや、
カテゴリーを更に増やすことで
オペレーションを簡素化できます。
私の店では釜めしがウリの店が多いので、
見開きに釜めしメニューを掲載して出数
を増やすことができました。
それから一歩進んで、
名物料理や季節の料理を食べてもらい、
最後に釜めしをシェアしていただく為に
逸品料理の後に釜めしを入れている店もあります。
この辺は業態やターゲット客層に合わせて
掲載場所を決める事が重要です。
ABC分析の結果検証後の行動が大切
ABC分析をしたらその後の行動が大切です。
何のためにABC分析をやったのか検証する
ことこそ重要なのです。
ABC分析後の間違った2つの行動パターン
まずよくある間違った行動のパターンを
私が見ている限り2つあります。
パターン①
あまり出ないCランク商品を
どこかで見てきた人気メニューを投入して
グランドメニューに入れたらもっと売れるだろう!
パターン②
おすすめ商品で出ているあの商品を
グランドメニューに入れたらもっと売れるだろう!
この2つのパターン。
どちらもNGなんですよね。
例えば居酒屋でしたら、
A商品は、から揚げ、焼き鳥、枝豆、フライドポテト
等どこでも同じです。
他の店の人気商品、オリジナル商品を入れて
グランドメニューをつくると同質化してしまう
のです。
後者のおすすめ商品を
グランドメニューに昇格した途端に
売れなくなります。
「おすすめ商品」
「今日のイチオシ」
「迷ったら今日はこれ!」
等の限定感があるからこそ、
お客様の購買意欲が上がるのです。
その店独自のオリジナル商品は、
意外と最初はB商品やC商品のことが
多かったりします。
これを育てることが大事です。
要は
- A商品は黙っていても売れる売れ筋商品
- B商品は価値を説明して販売する売り筋商品
- C商品は他の店にはない独自のオリジナル商品
だと感じています。
意外とC商品にお宝が眠っていること
があります。
どのようにして、
B商品は価値を伝えていくのか?
C商品は売れるようにしていくのか?
これがとても大切なんです。
こればかりはブログでは伝えきれませんので、
私の各種研修でその極意をつかんでください。
ABC分析もカテゴリー分析も大切
ABC分析という手法も大切ですが、
私はカテゴリー別で売上をみていくこと
もおすすめしています。
これをすると、
私のお店は何屋か?
専門店の『顔』がどこにあるのか?
それが崩れていないか?
を把握することが出来ます。
昨今『顔』を作らず何でもある飲食店は、
原価が上がり、オペレーションも悪く、
オーバーコストになってしまいます。
カテゴリーで見れば売上が下がった時に、
どのカテゴリーが下がったのかが
一目瞭然になります。
ABC分析の結果に頼りすぎない
最後にABCの分析の結果に頼り過ぎない
こともとても重要です。
これだけABC分析の話をしてなんですが…
飲食店は売れ筋メニューは決まっているので、
ABCの分析結果に頼り過ぎてしまうと、
競合店とほぼ同じメニューができてしまいます。
となれば、
お店のオリジナリティーは見えない
平凡なメニューのお店になってしまうのです。
ABC分析の重要性をお伝えしながら、
相反する話ですが…。
A部門のメニューだから売る
のではなく、
B部門のメニューもC部門のメニューも
売る方法はあるのです。
その1つが私がこのブログで伝えている
売るための「ストーリー」を伝えること
です。
要はスタッフの説明力です。
商品にストーリーや説明をつけ、
徹底して売っていくことです。
そうすることで、
初めはC部門のメニューかもしれませんが、
メニューが育っていくのです。
売れるメニューを開発するためには
※いわゆるヒットメニュー
時間とコストがかかります。
今まで私はメニュー開発をしながら、
37年間成果を出してきました。
メニュー開発なら私にお任せください。
メニュー分析も含めて、
あなたの飲食店に最適なメニュー開発
のご提案をいたします。
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