飲食店で料理の提供時間はメニュー開発時に決まる

飲食店で最も重要なことは商品力です。

料理の提供時間をあまり考えず、
メニュー開発をされているお店を
まれに見かけます。

どんなに美味しくても、
提供時間がかかりすぎてしまえば、
繁盛店にはなれません。

業態によっては変わりますが、
お客様が「遅い」と感じる時間が
あります。

今回の記事では、
飲食店で料理の提供時間が
なぜ遅くなるのかをお伝えします。

飲食店での一般的な料理の提供時間

飲食店での料理の提供時間は
一般的にどれくらいなのか
まず知っておきましょう。

業態によって変わりますが、
ファストフード店では、
オーダーして3分経つとまだかな?
とお客様は思うそうです。

ですので、
3分以上かかる商品はないです。

一般の飲食店では、
すぐ出る一品は3分以内で、
その他は8分~15分以内で提供
できる商品にしたいものです。

会席料理やディナーレストランの
料理と料理の間の時間も同じ時間
になります。

もちろん、
お客様のニーズにもよります。

一般的には21分以上待たされて、
何も料理が出てこない店には、
2度と利用しないと言われています。

ところが、
私のお店の売りは釜めしで、
提供まで20分はかかります。

お客様には、

「生米から炊きますので、
 20分少々お待ちいただきます」

とメニューにも書き口頭でもお伝え
しております。

要は商品の価値を伝えて、
情報を伝えてあげることで、
お客様は納得してお待ち頂けるのです。

もちろん、
「あと◯分くらいでご提供できます」
の途中のお声掛けは必要です。

特に店舗が小さい場合は、
回転率を考えた業態にすることが大切
であると同時に、
提供時間のかからないメニュー開発
が必要です。

提供時間が遅くなる要因

提供時間を考えてメニューを作っても
提供時間が遅くなる要因があります。
私が感じる主な原因を4つお伝えします。

調理プロセスやオペレーションが複雑

まずは調理プロセス
調理時のオペレーションが複雑
であることです。

個人店では
パートスタッフとご主人又は料理長
が料理を作ることが多いと思います。

複雑な調理が必要なメニューは、
メニューから外すか、
調理工程を最終工程以外やっておくか
どちらかで考えます。

丘里の名物メニュー
調理プロセスがかなり複雑ですが、
最終工程まで仕込んであります。

その結果として、
5個でも10個でも提供時間は
変わりません。

なぜかと言えば、
提供時間を考えてメニュー開発
をしているからです。

もちろん売れています。

釜めし以外は御膳もの含めて、
どんなに忙しくても15分以内で
提供できる状態にしてあります。

もちろん
フードロスはありません。

このオペレーションは、
学生時代にファミリーレストランで
アルバイトをしていた経験が
生きています。

スタッフ教育不足やトレーニング不足

次に考えられる原因は
スタッフへの教育不足や
トレーニング不足です。

なぜ提供時間を
気にしなくてはならないのか?

教育と手順を含めたやり方を
マニュアルを作ってマンツーマンで
期間を決めて教えてあげることです。

一定のスピードになるまで
トレーニングをしていないと、
起こってしまいます。

オペレーション環境への配慮不足

社員及びアルバイトスタッフが
オペレーションするための環境への
配慮も大切です。

要は動線を考え、
スタッフが動きやすくするために
全て検証及び改善することです。

例えば、

  • 設備不足
  • 調理場の動線
  • 什器が足らない
  • 調理器具が揃ってない

などがあればすぐに改善して、
動きやすくすることです。

オーダー間違い

オーダー間違いで作り直すことで
提供時間が遅くなることもありますので、
オーダーの取りの教育は重要です。

しっかりと復唱して、
デシャップの人間又は料理長が声を出し、
指示を出さなければなりません。

ファミリーレストランでは
ほとんど繁忙時間は、
社員又は店長がデシャップをやっています。

マネージメントが仕事ですので、
的確な指示が必要になります。

画像はイメージ(写真ACより)

提供時間が遅くなると起こる問題

提供時間が遅くなれば、
様々な問題が発生する可能性が
あります。

一番はSNSでのクレームです。
SNSでのクレームは一気に拡散されて
しまう可能性が高いです。

当然プラスにはなりません。
客数やリピート率は下がります。

ネガティブな話は
ポジティブな話より7倍早く拡がる
と言われます。

飲食店の一番のクレームは提供時間です。

どんなに美味しくても、
どんなに感じの良いスタッフがいても、
どんなに素敵な空間でも
提供時間が遅ければ繁盛店は作れない
のです。

提供時間が遅くなる原因を
1つ1つ潰していき改善しましょう。

提供時間を早めるためにできること

料理別の具体的な提供時間として、
ドリンクは3分以内、
ランチは8分以内
に提供できるようにしましょう。

特にランチの時間が限られている
サラリーマンは時間にシビアです。

その時間のシビアさが伝わる
丘里であった事例があります。

ある法人で
接待でランチ依頼された時のことです。

〇〇時までに作っておいてください
という依頼があり1度だけ15分遅れた
ことがありました。

そのとき担当者の方に叱られ、
10年間利用してもらえなかった
ことがありました。

この出来ごとから分かるように、
時間を守ることはとても重要なのです。

業態によって変わりますが、
提供時間を意識してメニュー開発をする
ことがとても重要と考えます。

居酒屋では
特にファーストドリンクの提供時間
がポイントとなります。

料理はすぐ出る商品が30%、
8分以内が50%
食事系20%の比率で開発する
と良いと思います。

私のメニュー開発は、
誰が作っても早く提供できるメニュー
にこだわっています。

是非お任せください。
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公開しております。

提供時間で悩まれている方など
ご興味のある方是非ご活用ください。

この記事を書いた人

y.nakamura
y.nakamura
地元古河市で和食店の異なる業種を複数店舗経営しております。女将を中心とした店作りは複数のメディアで紹介されています。売れるメニュー提案を中心としたコンサルティングをしております。

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