飲食店の利益に直結するフードロスを減らす対策あれこれ
2022年9月7日加筆
飲食店にとって、
フードロス(食品廃棄)は避けて通れない
問題の1つです。
飲食店のフードロスは、
飲食店の利益に直結し多ければ、
飲食店経営を圧迫します。
フードロスを0にするというより
限りなく0に近づける取り組みが
大切になってきます。
今回の記事では、
飲食店のフードロスを減らす対策について
弊社の取組内容をご紹介します。
目次
飲食店がフードロスを減らす重要性
原価率を抑えるが第一の理由です。
一般的に飲食店の原価率は30%ほどだと
と言われています。
もちろん業態によって変わります。
原価にはロス額が含まれるため、
ロス率が上がれば当然原価率は
上昇します。
だから多くの飲食店で
フードロスを減らすことに
取り組みます。
しかし一番は、
料理にたずさわる者として
食材を全て使い切るという想いです。
この想いこそ大切で、
生きている食材に対しての最低限の礼儀
に通ずるのです。
ゴミを減らすということは環境にも優しく、
循環型の経済をまわす上でも、
地球環境を考える上でも重要です。
やはり食材を作ってくれた方、
食材を供給してくれた方への
感謝と恩返しなのです。

画像はイメージ(写真ACより)
フードロス量や食品廃棄物料の把握の仕方
フードロス金額を把握していますか?
フードロス金額は、
- 食材の期限切れ廃棄
- 料理作業時のミスによる廃棄
- 仕入れミスによる廃棄
などにより発生した廃棄の金額です。
フードロス金額を把握するために、
廃棄食材チェック表なるものを作り
一般的にはチェックします。
弊社では仕込みの時間は廃棄する物
をボールに取って最後に料理責任者
が確認しています。
このときにポイントとなるのは、
食材に捨てるものはほぼないと
いう意識です。
レタス、キャベツ、ネギなどは
ほとんど使えるのに仕込みの時に
廃棄してしまいがちです。
大根・人参の皮は炒め煮などにして
小鉢に使えます。
肉の筋は煮込み、
鮪の皮や魚の皮は湯がいて料理
になります。
この点については、
弊社主催の料理長研修などで
レシピも含めお伝えします。
要は、
料理にたずさわる人に捨てる部分も
「お金なんだ」という認識を持つ事
がとても大切です。
廃棄を減らす工夫あれこれ
お店のフードロスを削減する上で
弊社で取り組んでいる4つの対策
をご紹介します。
仕入れ数及びロット数のコントロール
小ロットで仕入できる様に
取引業者との交渉が大事です。
多店舗化していれば本部で仕入れ、
店舗で分ける事も在庫をおかない
重要なことです。

発注精度を上げる
2022年9月7日加筆部分
適正な発注とはどんな発注を指すのでしょうか。
簡単に言えば、
営業に必要な分だけ発注する
ことです。
そのためには、
過去3年間の日報などをみて、
現実的な売上の予測をします。
予測に基づいて、
計画→実行→確認→コントロール
するのです。
当然平日と週末祝日は違います。
この売上予測が±5%以内なら合格
と考えて良いでしょう。
このときに、
発注してから納品迄日数がかかること
も知っておかなければなりません。
もちろん仕入れ業者の数は絞ります。
月末には二人一組で棚卸しをしますが、
ここでは公式のみにしておきます。
原価率 = (期首棚卸し高+期中仕入高-期末棚卸し高) ÷ 売上高 × 100
たまに
仕入れ額÷売上高で原価率を出す店がありますが、
これは間違いです。

発注表に基づいて発注
発注表はありますか?
在庫を見る時に
食材数が1未満の時は0と見るなど
発注時のルールを作ります。
出来れば毎日配送業者にしましょう。
そうすれば、
品質向上や店舗の在庫やスペースも
少なくてすみます。
在庫のカウントミスもなくなります。
食材は賞味期限があります。
冷蔵、冷凍、チルドとかありますが、
劣化は始まっているのです。
過剰在庫をもたず、
いつも新鮮な食材の品質を保つことが
大事です。
1ヶ月にどれくらいの商品数が出ているか
ABC分析をすることが大切です。
A部門の商品が全体の30%未満の場合は、
看板商品が認知されている。
オペレーションがよい。
生産性が高い。
メリットがあります。
B部門、C部門は捨てるのか?
これも違います
居酒屋業態の場合、
A部門だけですと他店との差別化がし辛く
なります。
このABC分析をすることで、
お客様が支持してくれる商品、食材、
提供方法、価格帯がわかります。
ここから算出される理論原価率といい、
実際原価率との差がロスであることもわかります。
仕込み後の半製品の原材料の工夫
多分、この部分が他の飲食店と比べ、
弊社が結果を出している部分だと考え
ています。
弊社では仕込んだ商品及び食材を、
3D冷凍庫を使ってロスゼロを実現
しております。
3D冷凍庫はかなりの優れものです。
スチコンと真空調理機を併用することで
フードロスはほぼなくなります。
3D冷凍庫とは?
3D冷凍庫は食材の細胞を壊さずに
0度~-5度を一気に通過して冷凍する
冷凍庫です。

煮物、玉子焼き、焼魚などの料理類、
わらび餅、杏仁豆腐、プリンのデザート類
更に寿司、釜めしまで冷凍しています。
まぐろやカンパチなどの魚は
安いときに大量に仕入れてさばき、
仕込んで冷凍しています。
3D冷凍庫の特徴として、
一度冷凍した食材は解凍しても
ドリップが出ないことです。
から揚げや天ぷらの揚げ立ても冷凍出来ます。
ただし、コンニャク関係は出来ません。
解凍するとゴムみたいになっちゃいます。
平日の空いている時間に作り、
冷凍することで
週末に早出しなくてもよくなります。
仕出し料理に使う海老天ぷらも
平日揚げて冷凍して、
週末に野菜だけ揚げる感じです。
週末などの繁忙期に
たくさん注文いただいても慌てずに
対応できます。
弊社には100名規模の法事を賜る
ことが多々ありますがこの仕組の
おかげですぐに対応できます。
尚、この3D冷凍庫の活用した
半製品の仕込み方法についても
料理長研修でお伝えします。
スタッフのオーバーポーション対策
スタッフにはトレーニングとして、
50gの切り付けをしてもらいます。
2~3切れ50gに切ったものを
まな板の前に置いてビジュアルでも
頭に入れてもらいます。
この切りつけするトレーニングを
毎日勤務最初にやってもらいます。
そして毎日繰り返してもらいます。
また機械を活用することも大切です。
同量のご飯をふっくら盛り付ける
ロボットなどあります。
また多少原価は上がりますが、
肉は業者にカットして納品してもらいます。
作業人件費を考えるとベターな方法です。
フードロスをなく取り組み
フードロスは
我々飲食店に携わるものにとって
避けて通れない問題です。
コロナの問題で、
来店数が少なくなり売上が思うように
上がらない今利益を残すためにも、
大切な取り組みの1つです。
一昔前と違い、
3D冷凍庫やスチコンなど様々な
フードロス削減のための調理機械が
今はあります。
活用しながら、
フードロスを減らす取り組んで
行きましょう。
この記事を書いた人

- フードスクエアカンパニー代表
- 丘里グループは創業50周年を迎えることができました。食を通じて「喜び、幸せ、そして感動」をモットーニ「人」の魅力で他の飲食店と差別化を図り、地元茨城県古河市でナンバーワン企業であり続けることを目指しております。
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