料理人に必要なスキルは料理だけではなくビジネススキル及び経営力も必要

2024年2月18日更新

店舗コンサルに行くと、

「料理人が育たない」
「料理人を採用できない」
「料理人が言うことを聞かない」

という料理人に関する悩みを
多くオーナーから聞きます。

私は今まで述べ100人以上の
料理人を採用し育成してきました。

その経験から今回の記事で、
料理人の必要なスキルと料理長に
育成するためのポイントをお伝えします。

料理人としてのスキル以上に経営力が必要

今の時代料理人に必要なスキルは
料理だけではなくなりました。

なぜなら料理人を志す人は
小さいながらも自分の店を持ちたい
と夢を持って仕事をしている人が
ほとんどです。

しかしながら独立しても、
3年以内に90%のお店が閉店して
しまうのが飲食店の現状です。

なぜそうなるのでしょうか?

答えは
料理人であっても経営者ではない
からです。

ほとんどの料理人の方が
料理の勉強はしていても、
経営者として学んでいません。

要は、
マネジメント=管理及び経営
を学んでいないのです。

もっと言ってしまえば、
美味しい料理を出しさえすれば
集客できると信じこんでいます。

集客するための
マーケティングを勉強すること
も大切です。

今の時代ながらの集客
SNSの集客も学ぶ必要があります。

他にも、
サービス、雰囲気作りを学ぶ必要
もあります。

にもかかわらず、
料理だけ学んで独立する料理人の方
が後を経たないのが事実なんです。

おいしい料理だけで
お客様は集客できません。
繁盛店は作れないこれが現実なのです。

画像はイメージ(写真ACより)

料理人に必要な5つのスキル

では実際に料理人に必要なスキル
には何があるでしょうか?

料理人が独立後にも、
繁盛する飲食店を作るには、
どんなスキルを身につけると
良いでしょうか?

私は以下のことを
丘里の料理長たちに伝えています。

経営力

経営力とは要は
どの数値を見て経営判断をするか
です。

数値管理をすることで、
達成したい目標数値を達成
できることです。

飲食店の大きな数値として、
原価人件費があります。
いわゆるP/Lです。

料理人ですと、
原価率くらいしか見ないかも
しれませんが、

丘里では原価率のほか、
人件費と諸経費を見て損益計算書を
作ることまで料理長がやります。

売り上げが少なくても、
利益の残る店舗運営をすることも
料理長の仕事なのです。

画像はイメージ(写真ACより)

料理を作るスキル

今の時代はスチコンなどの厨房機器を
効率的に使用することでアルバイトでも
かなりのレベルの料理が作れます。

手順書及びマニュアルさえあれば、
どんなスタッフでも作ることができる
ことでしょう。

しかしながら、
マニュアルではできないこともあります。

  • 魚をさばく
  • 魚を切る
  • 味を付け整える

この3点です。
この3点はしっかりと時間をかけ
学ぶ必要があります。

また最終的な味付けの確認は、
料理長の最も重要な仕事のうちの
1つです。

しっかり教える必要があります。
※丘里ではこの3つについては、
 試験があります。

また料理においては、
衛生管理及び品質管理が重要
になります。

一番怖いのは食中毒です。
一発で店の信用と会社の信用を
失くします。

そのためにも、
随時衛生検査を外部に委託して
料理長の意識を上げて全スタッフ
に周知徹底しています。

参考記事

メニュー考案と品質管理

どんなに美味しい料理でも、
手間隙かけた料理でも売れなければ、
意味がありません。

要は売れる料理が美味しいのです。

日頃から
店のコンセプトにあったメニュー開発
をお客様を見てする必要があります。

またメニュー開発次第で、
原価及び原価率も変わってきます。
滞留在庫の量も変わってきます。

在庫をしっかりと把握して、
適正な在庫(売り上げ3日分以下)を達成
できることが重要です。

適正な在庫を意識すれば、
自ずと仕入れや発注の量に
意識が現れます。

期末在庫が多ければ多いほど、
店の財務状況は悪くなるからです。
この事を理解していない料理長が
本当に多いです。

在庫=お金であることを
強く意識してください。

クレンリネス

クレンリネスとは
お店(厨房)をきれいな状態に維持
することです。

きれいな状態に維持するには、
整理整頓をすることです。

ここでの重要なポイントは、
不要なものを捨て、
物の定位置を決めることです。

そうすることで、
どこに何がいくつあるかを
把握することができます。

いつもピカピカなキッチン、
床、窓、冷蔵庫、冷凍庫、ガス台、
棚等を維持していることです。

良い仕事が出来ませんから。

食器や備品の棚卸しを毎月実施し、
宴会時に器が足らないということが
無いようにします。

またクレンリネスをすること
=清潔な店舗を維持すること
は衛生管理につながることを
知っておきましょう。

サービス及び雰囲気作り

サービス及び雰囲気作りをするには、
スタッフの教育、訓練及びしつけを
することは不可欠です。

スタッフ教育と言いますが、
教育で大切なことは理念教育です。
理念教育=あなたのお店の想いを
伝えることです。

一人一人がお店の一員として、
経営理念を理解してチームで仕事をする
大切さを落とし込む必要があります。

1つ1つの作業はトレーニングです。

商品の仕込み方、提供の仕方など
マニュアルをしっかりと守ること
です。

・やって見せて、
・やらせてみせて、
・評価をして、
・次の目標設定をする

事を繰り返し行います。

人材を育てる為に最も重要です。

この部分はとても重要で、
丘里の各店舗は女将さんたちが
中心となって実行しています。

実際にやって魅せることが大切!

料理人を料理長に育成するポイント

飲食店は、
商品、サービス、雰囲気の3つのバランス
で集客します。

丘里では最低3年~5年間以上かけて、
料理長まで育成していきます。

一番問題になるタイプの料理人は、
自分でやらないと気が済まない方
です。

このタイプの料理人の方実に多いです。
実は以前の私もこのタイプでした。
職人気質の方に結構多いパターンです。

飲食店はチームビジネスです。

この仕事で夢を叶えよう!
人間的成長をしよう!
その為に技術を磨こう!
人としての器を大きくしよう!

と日々スタッフに寄り添って行けるように、
料理長として育てることが大切になります。

自分で店を持つことはリスクをかなり伴います。

自社の料理人として長く働いてもらう
ためにはあなたの会社で働くことが
有意義であることです。

それと同時に、
金銭的にも満足行く手当てを出せる会社
にすることが重要です。

料理人及び料理長を評価するポイント

最後に料理人や料理長を
どう評価するかです。

丘里では
料理長も5段階の評価
をしています。

最高の料理長は
先ずは利益の管理が出来ること

第2に
売れる商品利益の出るメニュー開発
が出来ること

最後に
スタッフを育てることが出来ること
以上の3点で評価を出しています。

どんなに美味しい料理を作っても、
売れなければ評価をしませんし、
人材を育てることが出来なければ、
評価しません。
利益をしっかりと守ることも大事です。

今まで料理長のスキルについて
述べてきましたがそれ以上に私が
大切だと思っていることがあります。

それは、
人間的な資質及び器の大きさと
コミットメントができるかです。

要は人としての在り方です。

  • 決めたことやり続ける
  • 結果の原因を外側にしない
  • 常に冒険している
  • 部下を信じている
  • 部下から信頼されている
  • 約束を守る

ことです。
料理人として料理を極めることも
大切かもしれません。

しかし、そのあと独立をするなら、
このような人としてのあり方に
取り組まない限り厳しい現実が
待っています。

そうならないためにも、
弊社の各種研修をご活用ください。

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この記事を書いた人

中村 康彦
中村 康彦フードスクエアカンパニー代表
丘里グループは創業50周年を迎えることができました。食を通じて「喜び、幸せ、そして感動」をモットーニ「人」の魅力で他の飲食店と差別化を図り、地元茨城県古河市でナンバーワン企業であり続けることを目指しております。

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