飲食店において人財の棚卸しが大切な理由

飲食店で棚卸しという言葉を聞くと、
食材や食器などの棚卸しを
思い浮かべるかもしれません。

丘里では定期的に人財についても
棚卸しをしています。

「人財の棚卸し」
というとなかなか伝わらない方が
多くいらっしゃいます。

今回の記事は、
私ども丘里が教育において重視している
人財の棚卸しについて解説します。

丘里で人財の棚卸しをしている理由

丘里は地方の飲食店として生き残るため
特に人材育成にこだわっています。

人財を育成するためには、
各々のスタッフがどれだけ成長を
しているかを正確に把握する必要
があります。

その把握する=人財の棚卸し
でもあるのです。

ここで注意するべきことは、
把握することが目的ではなく、
成長し貢献してくれることが目的
であることです。

この
「成長と貢献」がキーワード
なんです。

丘里では”成長と貢献”を合言葉に、
社員やスタッフに常に問いかけています。

成長とは?

飲食店で働く以上は
接客や料理のスキルやテクニック
は覚える必要があります。

例えば、

  • ネギを綺麗に切れる
  • だし巻き玉子を巻けるようになる
  • 電話応対が出きるようになる
  • ハンディーターミナルの扱えるようになる

など覚えるだけではなく
より早くより正確にできる必要が
あります。

これらの項目は、
教えているトレーナーから見て、
仕事ができるかできないかが
はっきりとわかることです。

一方で、
これに加えて更に必要な成長が
人間的面での成長です。

人間的な器の大きさ、人間的な魅力、
人柄等時間をかけて色々な体験をして
社員やスタッフは成長していきます。

そのため高校生は覚えは早いですが、
人生の経験が少ないために時間給を
低く設定することになるのです。

画像はイメージ(写真ACより)

貢献とは?

私たち飲食業で仕事をする人たちは、
お客様に食を通じて喜んでいただく
ために仕事をしています。

こことても大切なところなので、
スタッフとの面談等でしっかり
伝える必要があります。

要は
何のために仕事をするのか?
です。

生きるために?
生活の維持のために?
楽しむために?

など全て自分のために仕事をしている先に
お客様<取引業者様<働く仲間…
そして関わるすべての人達のために
となるのです。

これが貢献です。

自分のための仕事が
関わるすべての人達のための仕事に
変わっていくことが貢献なのです。

自分との約束や他人との約束を守って
器を拡張しなければ貢献は出来ません。
決めたことやりましょう。

画像はイメージ(写真ACより)

人財の棚卸しとは何をするのか?

では具体的に人財の棚卸しとは
何をするのか私が実施している項目を
3つお伝えします。

スタッフの未来について語る

スタッフと夢を語り、
目標を明確にして、
何のために仕事をしているのか?

店長、女将、料理長とシェアしながら、
先月の仕事を振り返りをしていきます。

私の面談において、
パートアルバイトスタッフは
必ず本人の夢を語ってもらいます。

そして何のために仕事をするのか?
の目的も話してもらいます。

夢の実現には時間とお金が必要です。
時間があってもお金が無くては、
夢は叶いません。

お金があっても、
時間を作れなければ夢は叶いません。
どちらも必要なんです。

その夢は仕事を通して実現します。
もちろん、人間的な成長も必要です。

スタッフの夢の実現のために
一人一人の成長は必要なのです。

そのような話をして
1年後の目標をリーダーと共有するのです。

更に半年後、3か月後、1ヶ月後
の行動計画に落としこんで、
毎月の目標を店舗内に書き出します。

毎月進捗は日報報告時に確認しますが、
25日前後に成果の検証をします。

やり残しがあれば月末迄にやりきって、
来月の目標を書いて終了です。

その際に大切なこととして、
リーダーは承認してあげることです。

またより良くなるための改善案を
フィードバックしてあげると更に
成長速度は早まります。

スタッフのモチベーションをチェック

丘里では毎日仕事の終わる5分前に、
上司から呼ばれて日報報告をすること
が義務付けられています。

上司が聞くことは2つです。
今日の仕事の中で、

  • 気づいたこと、学んだこと、感じたことはなにか?
  • 今月の個人目標に関してどんな行動をしましたか?

この2つです。
そしてこの2つの質問を通して、
上司がまずは感謝の気持ちを伝えます。

そしてスタッフの今日の仕事に対して、
フィードバックをしてあげます。
感謝とフィードバックをシます。

このやり取りを通して、
スタッフのモチベーションが入社した時より

上がっているのか?
変わらないのか?
下がっているのか?

を判断しています。
その内容を女将は営業部長又は社長に報告
することになっています。

スタッフの成長度合いをチェック

社員、パート社員、パートリーダーは
社長である私が年2回の1人30分面談で
確認して目標達成のサポートをしています。

その他のスタッフは、
3ヵ月に一回のスタッフ面談で確認して、
目標達成のサポートをしています。

人財の成長こそ店舗の成長である

スタッフの人間的な成長及び技術的な成長が
お客様、スタッフに良い影響を及ぼし
ひいては売上や利益の向上に繋がります。

その結果、
取り引き額も上がり業者にも貢献できる
良い流れができるのです。

地方の飲食店、個人の飲食店では、
小が大に勝つために大手の出来ないこと、
やりたがらないことを泥臭くやることで、
勝っていくしかありません。

まさに人間力の勝負になります。

だからこそ、
お店に関わる1人1人のスタッフの成長が
店舗の成長に繋がります。

売り上げ前年比110%にしたいのなら、
自分はもちろん一緒に働くスタッフの成長が
前年比最低110%以上になる必要があるのです。

人財の成長が店舗の成長です。

お客様は一番レベルの低いスタッフを見て、
店舗の評価をします。

店長、女将、料理長が素晴らしくても、
人材を育てることが出来なければ、
ただのワーカーだということです。

社員やスタッフを育てるためには、
自身の成長は必須です。

部下は上司の言っていることではなく、
やっていることを見ていますから。

共に成長して参りましょう。
成長なくして貢献無し。
成長なくして成功無し。

この記事を書いた人

y.nakamura
y.nakamura
地元古河市で和食店の異なる業種を複数店舗経営しております。女将を中心とした店作りは複数のメディアで紹介されています。売れるメニュー提案を中心としたコンサルティングをしております。

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