飲食店2店舗目から他店舗目の出店のタイミング、私の事例を含め解説
2024年3月9日加筆
どの飲食店経営者も
1店舗目の経営が軌道に乗ってきたら
2店舗目を出そうと考えるでしょう。
複数店舗のオーナーは、
やり甲斐がありますし、
もちろん収入も増えてきます。
しかしこのタイミングを間違うと、
最悪の事態として全部の店舗を閉店
なんてことになりかねません。
今まで私が最大11店舗出店した
経験を踏まえて、
飲食店の出店のタイミングについて
私なりの考え方をお伝えします。
飲食店の2店舗目出店のタイミングはあなた次第
「飲食店の2店舗目のタイミングはいつですか?」
「何店舗やっていたときが一番経営が安定しましたか?」
その答えは、
あなたの人生観、職業観、世界観、価値観
に照らし合わせて考えることです。
逆に質問です。
あなたは何店舗経営したいですか?
会社の売上規模をいくらにしたいですか?
私は今60代なってみて、
多店舗展開は慎重にするべきだと
痛感しております。
決して見栄や欲に走らず、焦らず
じっくりと考えて出店計画をたてることです。
規模よりも中身が大事だと感じています。
飲食店を他店舗出店するメリットとデメリット
もちろん飲食店を多店舗展開すれば、
大きなメリットもあります。
あるからこそ多店舗展開をします。
メリットとして、
- 仕入れ価格が下がる
- 人材が集まりやすくなる
- ブランド力げ上がる
- コスト削減が出来る(チラシ作成等)
- 総客数、総売上げが上がる
- 物件の話が入りやすくなる
- メーカーに対して無理がきく
- PB商品が作りやすくなる
- 取り引き先からの見方が変わる
が考えられるでしょう。
一方でデメリットもあります。
一番店舗が多くなることで、
社長の目が隅々まで行き届かなくなり、
不測の事態が起こることです。
例えば、
任せた人間が技術的には問題なくても、
スタッフとのコミュニケーションが取れない
なんてことが起こります。
他にも様々な問題が起こりますが、
これが一番の問題です。
要は社長の想いが全スタッフに
伝わりづらくなることです。
それを防ぐためにも、
人ありきの店舗展開をすべきです。
そのためにも、
経営者と同じ目線でものが言える
スタッフを育てる必要があります。
飲食店の出店のタイミング私の事例
飲食店の多店舗出店は、
1号店、2号店とうまくいくと
皆さん考えます。
私の経験から、
2店舗目と6店舗目を出す時
が難しかったです。
売上げで言えば、
年商1億、3億、5億、10億円が壁
といえるでしょう。
飲食店は
その規模その規模でやるべきこと
があります。
私の出店の歴史に沿って、
その時に経験したことを
お伝えします。
大変だった2店舗目
商売を始めて12年したとき、
2店舗目の話が来たのですが、
最初はお断りいたしました。
一店舗で繁盛していたので、
喰っていけたからです。
しかし考えは変わります。
一緒に働いていた社員が
店長として出来るだろうと思い、
出店を決めたのです。
後に
この判断が浅はかであることに
気づき反省することになります。
私は2店舗目を出店した時に
労務倒産しそうになりました。
飲食店を経営する方は、
- 何でも自分でやらないと気がすまない経営者
- 人を育てて規模を拡大する経営者
に分かれます。
私は典型的な前者でした。
人が育たなくても、
ある程度料理ができればなんとかなる
と思っていたからです。
結果的として、
6人いた社員は5人退職になってしまう
事態に陥るのです。
身内を2店舗目の店長にする方が多いですが、
私は店長も料理長も他人でしたので、
余計に大変でした。
軌道に乗ってきた4店舗目
2店舗目の出店の反省を活かし、
3店舗目以降順次出店していきました。
「人ありきの出店」
を大切にしてきたため
4店舗目を出店する頃には
会社経営もかなり安定し、
私は現場から離れられるようになりました。
つまり、
店舗経営から会社経営に専念する
ことができるようになったのです。
今考えると、
5店舗経営していた時が
一番理想の会社だったと思います。
6店舗目でまさかの苦戦
人も育ち経営に乗ってきた会社。
古河市の隣の栃木県小山市で縁をいただき、
出店することになりました。
ところがここで思わぬ苦戦を
強いられます。
私が大切にしている経営理念が
浸透しなくなったのです。
新店だけではなく、
既存店のスタッフにも経理理念が
浸透しづらくなっていました。
これは出店により、
スタッフの人間力が低下したこと
が原因でした。
出店時に大切なこと
以上から、出店する際には、
私の経験上以下の3つが重要
だと考えます。
なぜ出店するのか?
まずなぜ出店をするのか?
目的が健全で明確であること
が重要です。
1店舗だけでも大変なのに、
それが複数店舗になれば
かなりの問題が発生します。
その時に試されるのが
あなたのマインドなのです!
要は覚悟なのですよ。
金銭的にも、時間的にも
あなたに覚悟はできていますか?
経営理念が共有された人財の育成
ここが一番の重要ポイントです。
「人は価値観が肉着て歩いているようなものだ」
という人がいるくらい、
それぞれ価値観が違うのです。
- なぜ仕事をしているのか?
- どこまでの成果を目標にするのか?
- どんなプロセスで達成するのか?
ここのすり合わせが重要です。
またお店が増え、スタッフが増えれば、
当然あなたの理念も伝わりにくくなる
のは明らかです。
何か問題が起こった時に、
「こういうときどうする?」
を毎日答えをすり合わせる事です。
そうすることで同じ価値観の
スタッフを育成するのです。
こればかりは数日でできることでは
ないのです。
理念と価値観を共有できる人財
をしっかり育成しましょう。
細かいルール決め
実務的なことですが、
しっかりとルールや仕組みを
作っておくことです。
例えば、
- ハウスルールづくり
- 各種マニュアルづくり
- 売上高計画
- コスト高の計画
- 利益計画
- コンセプト計画
- メニュー決め
- 採用計画
等作っておくべきことは
山ほどあります。
これを準備せずに出店するなんて、
あり得ません。
事前準備をしっかりすることです。
「なんとかなるさ」
レベルではどうにもならないのです。
しっかり準備してください。
人間力で勝負できるお店作り
「出店はタイミング!」
「人が育ってなくてもタイミング優先」
という意見を聞くことがあります。
仕組みでやっているお店は
それでいいと思います。
しかし私たち個人の飲食店は、
「人間力で勝負できるお店作り」
をしているため人優先なのです!
「人」ありきなのです!
だからこそ、
古河市と言う小さな商圏で
丘里は今年50周年を迎えることが
できたのだと考えています。
この記事が、
あなたが新たに出店を考える際の
お役に立てれば幸いです。
この記事を書いた人
- 丘里グループは創業50周年を迎えることができました。食を通じて「喜び、幸せ、そして感動」をモットーニ「人」の魅力で他の飲食店と差別化を図り、地元茨城県古河市でナンバーワン企業であり続けることを目指しております。
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