常連様を把握する最高のツール顧客管理ノート活用術

飲食店には、
日々多くのお客様が来店されます。

その中には、
いわゆる常連様と呼ばれるお客様
がいます。

丘里には、
創業以来のべ900万人以上のお客様
にご来店いただきました。

その中に、
常連様と言われるお客様が3万人
いらっしゃいます。

更にその中に超常連様が6,000人
いらっしゃいます。

この常連様に対しどのように関わり、
どのようにして常連様になって頂いたか
その極意である顧客管理ノートについて、
今回はお伝えします。

顧客管理ノートが大切な理由

丘里では常連様の特徴を把握する上で、
顧客管理ノートを活用しています。

売上= 客数 × 客単価 × 来店頻度
です。

客数、客単価、来店頻度それぞれ
の数値を上げることが重要ですが、
丘里では来店頻度を上げることを
優先順位第1位にしています。

80対20の法則に基づいて、

  • ヘビーユーザーのお客様
  • ヘビーユーザーになるであろうお客様
  • ヘビーユーザーになってもらいたいお客様

に対してその特徴をノートに記録
しています。

アナログ的なやり方ですが、
記録にも記憶にも残ります。

内容は基本は名刺交換です。
ご自宅の住所も聞くこともあります。
(お中元、お歳暮は基本自宅に送ります。)

このやり方は
赤坂料亭時代に女将に教わりました。

たいていの飲食店では、
パソコンで顧客リストにすると思いますが、
丘里では顧客管理ノートにこだわります。

女将がノートに手書きします。
これは女将の大切な仕事の1つです。
書く内容としては、

  • 会話した内容
  • 年齢
  • 趣味
  • 大事にしていること

が中心です。

もちろん料理についての情報
食材の好き嫌いやどのような料理を
召し上がったか?も記録します。

時には、
その方の人生の目標、目的、課題など
も訊くこともあります。

このような情報は、
お客様との信頼関係が築けないと、
話してもらえない情報です。

80対20の法則は、
お客様の上位20%の方が
業績の80%を創っているという法則です。

分かりやすく言えば、
丘里ではえこひいきをしています。
贔屓客を大事にするためにノートを
作り活用しているのです。

実際に使用されている顧客管理ノート
中身は見せられませませんので表紙だけ(笑)

リストは業者、顧客管理ノートは女将が管理

女将がお客様から得た情報は
顧客管理ノートに記録します。
びっしり書かれています。

創業以来私の母親である大女将は、
何冊ものお客様の名刺を張り付けた
ノートを持っています。

それを各店女将もやっています。

「今時パソコンに入力しないの?」

って思われると思いますが、
予約も献立表も営業日報等も
丘里では全て手書きです。

手書きには理由があります。

パソコンに入力したものは、
頭に入らないですし、覚えられないですし、
印象に残らないのです。

紙ベースが一番です。

しかしながら、
顧客管理や分析はしっかり管理会社に
やっていただいています。

リストは専門管理会社に委託しています
画像はイメージ(写真ACより)

具体的な顧客管理ノートの書き方

顧客管理ノートを書くのは、
女将の大切な仕事です。

お客様が帰った後
または夜の日報を書くときに
顧客管理ノートも書きます。

私の母親である大女将は、
名刺を交換すると、
顧客管理ノートに、

似顔絵を描き、
顔の特徴を書き、
どんな家族構成なのか?
どんな人と一緒に来店されたのか?
何を召し上がったか?
好き嫌いはあったか?
どんな話をしたのか?

などこと細かに記録していました。

書いたノートを何度か見たこと
がありますがとてもお客様には
見せられないノートです(笑)

接客の会話の中で、
働ける年齢のお子様がいることも
聞き出します。

だからこそ、
丘里の現スタッフの20%くらいは
常連様のご子息様たちなのです。

もちろん、
常連様ご自身もスタッフとして
働いてくれる場合もあります。

このような大女将のやり方が
今の丘里の女将たちに受け継がれて
いるのです。

顧客管理ノートの内容が接客に活きます

顧客管理ノートの活用術

では実際にこの顧客管理ノートを
どのようにお店で活用するのか?
その活用術をご紹介します。

販促を行う際に活用

まず、年間販促計画に基づいて、
そのお客様にあった販促を行う際に
読み返します。

季節DMを送る際には、
この顧客管理ノートがとても
役に立ちます。

参照記事

お礼状の送付

丘里では15名様以上のお食事会をされた
幹事様に対して3日以内に必ず礼状を出す
ことにしています。

このお礼状には、
割引券や販促に繋がるような文章は
一切書いておりません。

あくまでも、
丘里をご利用いただいたことに対しての
お礼のみを伝えます。

これが飲食店での後味になるのです。
このような仕事をしっかりとやることによって、
次の仕事にも繋がり丘里のファンになっていくのです。

大女将の顧客管理ノート活用術がすごい!

ここで大女将のすごい接客技術を
特別にご紹介しましょう。

またお店には毎日多くのお客様が
来店されるため1人1人のお客様を
常に覚えきることは難しいです。

そんなとき、
この顧客管理ノートの出番です!

久しぶりに来られた
大女将のことをよくご存知のお客様。

お客様は大女将の事は知ってますが、
大女将が思い出せない時もあります。

そんなときは、
レジの下に置いてあるたくさんの
顧客管理ノートをめくりながら、
その方のページを探します。

前回来られた時の事を
さも覚えいるかのように話を
するのです。

この接客技術はすごいなぁって
いつも感心しています。

このような接客を受けると、
「名前を覚えてくれていた」
「以前来店したことも覚えていた」

とそれだけでファンになってくれるのです。

この顧客管理ノートを使って、
大女将は毎年100以上のおせちの注文
を受注しています。

大女将は今でも現役です

常連様を作る毎日の積み重ね

常連様をつくるのも、
ファンになっていただけるのも、
全て毎日の積み重ねです。

女将を中心に1人1人のお客様に
どれだけ向き合えるかで決まるのです。

皆さんはどれくらいのお客様の事を
知ってますが?理解してますか?

関わっているからこそ、
常連客になって下さり、
ファンになって下さるのだと思います。

お店として、
会社として、
どれだけおもてなし力が付いていますか?

おもてなし力を向上するには、
関わるスタッフたちの人間力の向上
も必須となっていきます。

地方の飲食店は、
スタッフの人間力で勝負するしか
生き残っていくしかないと思っています。

この厳しい時代を
人間力で一緒に乗り越えませんか?

この記事を書いた人

y.nakamura
y.nakamura
地元古河市で和食店の異なる業種を複数店舗経営しております。女将を中心とした店作りは複数のメディアで紹介されています。売れるメニュー提案を中心としたコンサルティングをしております。

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